メッセージ |
水野記念リハビリテーション病院の「もの忘れ・動きづらさ」外来を行っています。もの忘れには「生理的もの忘れ」と「病的もの忘れ」があります。「生理的もの忘れ」はいわゆる加齢に伴う普遍的なもので、生活に支障はきたさない部分的なもの忘れで、後で思い出せることも...(続きを表示)あります。「病的もの忘れ」は認知症の初期中核症状で、生活に支障をきたします。この両者を的確に鑑別し、「病的もの忘れ(認知症)」に対しては早期より治療を開始する事が重要です。認知症の代表的疾患のアルツハイマー病は、現時点では現状を維持する治療となりますので、認知症が悪化してからの治療開始では手遅れとなり、早期の治療開始が推奨されています。「もの忘れ」と「動きづらさ」は合併する場合も多く、「もの忘れ」と「動きづらさ」の両方を呈する代表的な病態は、レビー小体型認知症、多発脳梗塞(血管性認知症+血管性パーキンソニズム)、特発性正常圧水頭症などです。そしてこの二つの症状(「もの忘れ」と「動きづらさ」)に対してそれぞれに適切な治療が必要です。よって、「もの忘れ」と「動きづらさ」(認知症とパーキンソニズム)の両方の病態を総合的に診療する外来を開設しました。水野記念リハビリテーション病院で積極的に診断と治療介入を行っていきます。将来的には、この外来を発展させ、治療にリハビリテーションも組み込んだセンター化を目標としております。 |